日進月歩な仮想化日記

~日々進化する仮想化業界のトレンド発信基地を目指して~

VMworld 2021④

前回に引き続きVMworld2021で発表された内容となります。

VMworld関連は今日でひとまず最後になるかな。

Anywhere Workspace + Edge

VMware Cross-Cloud Services」という戦略における5つの機能のうちの1つ。

Anywhere Workspaceというコンセプトは今回初めて出たものではなく、2021年4月に発表されたものです。

Workspace ONE、Carbon Black、VMware SASE (Secure Access、Cloud Web Security、VMware SD-WANを包含) の3つのプロダクトで構成されるコンセプトで、リモートや在宅などの推進により多種多様になった環境からのアクセスに対して、セキュリティを担保しつつ柔軟性を持たせた業務環境を提供するものとなります。

Anywhere_Workspace.png

エンドポイントからのアクセスをコントロールするAnywhere Workspaceに、拠点(小売、製造など)からのアクセスに対してもEdgeというコンセプトを加えることで、エンドポイントからのアクセスだけでなく各拠点 (Edge サイト) からのアクセスも一元的に統合された管理を提供することを目的としているのかなと考えられます。

この機能の説明において、ポイントとなるのは以下の2つです。

  • VMware SASE の機能拡張
  • VMware Edge Compute Stack の発表
VMware SASE の機能拡張

今回発表されたのは2つの機能を追加するということでした。

対象となるのは「Cloud Access Security Broker (CASB)」と「Data Loss Prevention (DLP)」の2つです。

この2つの機能が追加されることによって、より強固でより柔軟なセキュリティポリシーを実現することが可能となるとのことです。

VMware Edge Compute Stack の発表

これは、主に小売や製造など多くの複数拠点を持つような業態において利用ケースが多くなりそうな各拠点に配備するためのアプライアンスです。

今回、このVMware Edge Compute Stack 対応予定ハードウェアとしてDell EMC VxRail Dシリーズ や Lenovo ThinkSystem SE350 が発表されていました。

各拠点に設置したHCIアプライアンス上にVMware Edge Compute Stack をアプライアンス的に構成することでVMware SD-WANの機能などが有効になり、拠点間SD-WAN接続であったりVMware SASEに対してのSD-WAN接続などが可能になります。

VMware-Edge-Portfolio.png

ジェネラルセッションの中でも、自宅からリモートで仕事をしているような環境においてはそれぞれの自宅そのものがEdgeというとらえ方もできると話していました。

インフラセキュリティの境界線をEdgeととらえることでこれからのセキュリティの在り方やユーザーエクスペリエンスの向上を考えていけるという期待を感じました。