ZabbixによるVM環境のメトリック取得
VMwareの仮想環境を運用するにあたり、CPUやメモリをはじめとしたの日々のメトリック値の把握は重要な指標になります。
ZabbixでもESXiホストのメトリックを取得してみたので、今回は設定や取得したデータについて書いていきたいと思います。
1.ZabbixによるESXiホストの監視について
ESXiホストをZabbixで監視するためには、ESXiホストを直接Zabbixに登録するのではなく、vCenterからディスカバリルールを利用してESXiホストを自動的に登録する手法を使います。
こうすることで、のちにESXiが増減したとしてもディスカバリルールにより自動的にZabbixに登録、削除がされるため効率的にZabbixの管理ができるようになります。
2.Zabbixのテンプレート作成
まずテンプレートを用意するのですが、ZabbixにはVMware環境を監視するためのテンプレートが用意されています。
「Template VM VMware」や「Template VM VMware Hypervisor」などが用意されていることを確認します。
Template VM VMware:vCenterからESXiホストなどをディスカバリするためのテンプレート
Template VM VMware Hypervisor:ESXiホストのメトリックを取得するためのテンプレート
これら2つのテンプレートがない場合は、Zabbixテンプレートの共有サイト(https://www.zabbix.com/integrations)などからテンプレートをダウンロードして用意してください。
3.ZabbixへのvCenter登録
vCenterをZabbixの[ホスト]に登録します。
この時、インターフェースにはvCenterのIPアドレスを設定します。
次に、テンプレートには「Template VM VMware」を設定。
そして、マクロに以下の3つを登録します。
{$PASSWORD}:vCenterのパスワード
{$URL}:https://{vCenterのFQDN}/sdk
{$USERNAME}:vCenterのログインアカウント
以上を設定して、ZabbixにvCenterを登録します。
4.ESXiの自動監視登録設定
登録したvCenterのディスカバリルールを開き、[Discover VMware hypervisors]を開きます。
ホストのプロトタイプを開き、[ホストのプロトタイプの作成]で新しいアイテムを作成します。
以下のようなアイテムを作成します。
ホスト名:{#HV.UUID}
表示名:{#HV.NAME}
自動生成有効:✓
ディスカバリ:✓
そして、テンプレートに「Template VM VMware Hypervisor」を設定して作成します。
5.メトリック確認
vCenterに設定したディスカバリルールにより、ESXiホストがZabbixに自動的に登録されました。
また、ホストのプロトタイプに設定したテンプレートにより、監視アイテムが設定されていることも確認します。
最新データでもESXiのデータが取得できていることが確認できます。